東京青梅病院は、東京都青梅市と埼玉県飯能市との県境で、のどかな自然に恵まれた山間にあり、治療環境としても恵まれています。また、眼下の岩蔵街道には車が往来し、その街道沿いには1200年前に開湯された「岩蔵温泉郷」があり、東京の「秘湯」として今でも人気があります。
当院は昭和38年にこの地に開設されました。以前はさまざまな背景から精神科病院では長期入院となることが多く、患者さまにとって病院は治療とともに生活の場となり、看護師も医療者としてだけではなく家族のような役割をはたした和やかな時代もありました。
その後時代は流れ、当院も平成24年には全病棟の立て替えが完了し、精神科病棟、認知症病棟、開放病棟を有し、さまざまな病態の患者さまの受け入れが可能で、早期退院を目指して治療を行っています。
看護部も多職種チームとともに退院支援や地域移行支援を強化し、その人らしい社会復帰をめざしています。また一方で高齢者の認知症など自立した生活が困難な患者さまが増加していることも現状です。高齢患者さまのケアや社会復帰をめざす患者さまへの手助けなど多様な関わりが必要とされている今こそ、私たちは入院患者さますべてに「心地よい、陽だまりのような存在」でありたいと考えています。
